一般社団法人半導体産業人協会


SSIS第9回「多摩会」(講演会・懇親会)報告

昨年10月の第8回に続いて、今回も講演会と懇親会の2部構成で以下のように実施しました。また、現役の方が参加しやすいように土曜日の開催と致しました。

1.日時

2018年3月24日(土) 15:00~19:30

2.場所

八王子東急スクエアビル(八王子駅前)内
東京都八王子市旭町9番1号

  1. 講演会‐八王子学園都市センター第1セミナー室 八王子東急スクエアビル 12F
  2. 懇親会‐スカイラウンジ・クレア 八王子東急スクエアビル 11F

3.出席者

多摩会会員だけでなく、関東地区のSSIS会員の方々にも参加を呼び掛け、下記の方々にご出席いただきました。多摩会会員10名、関東地区のSSIS会員7名であり、前回よりも3名減りましたが、多くの方々に参加いただきました。

内海 忠、喜田 祐三、金原 和夫、日下 浩次、周藤 仁吉、田辺 功 、野中 敏夫、向 喜一郎、村田 純 、 島 亨 、
野澤 滋為、中尾 誠男、眞鍋 研司、角井 宜治、福田 弘 、藤井 嘉徳、川本 佳史
(敬称略、順不同で記載)

4.講演会

1.講演テーマ:「オリンピックと新興国スポーツ大会」

2.講師:中尾 誠男氏

講師の略歴など

昭和40年3月
慶應義塾大学法学部法律学科卒業
昭和40年4月
三菱油化(株) 入社
昭和59年6月
「三菱化成、三菱油化合併により三菱化学発足、三菱ケミカルホールデイングカンパニーの事業会社として三菱化学エンジ発足」取締役就任
平成7年6月
三菱化学エンジニアリング(株) 取締役 営業副本部長兼プロジェクト副本部長
平成14年6月
三菱化学エンジ(株)常務取締役 調達本部長(三菱化学調達本部長兼)兼営業副本部長兼プロジェクト副本部長
平成15年6月
三菱化学エンジ(株) 専務取締役 管理本部管掌
平成16年6月
三菱化学エンジ(株) 常勤監査役 兼日東化工(株) 監査役 兼日本錬水(株) 監査役
平成18年6月
(株)なとり 監査役兼務(社外監査役)
平成19年6月
(株)なとり 取締役(社外)~現在
平成26年6月
(株)サンテック 取締役(社外)~ 現在

その他の役職

(公社)日中友好協会 顧問、(学) 芝学園 監事、(株)日本オーガニック チーフアドバイサー、(株)明陽電気 チーフアドバイサー 、(株)ヴィエルジェ 相談役 、(株)美幸輝 顧問、
(加入団体):(財)交詢社、(一社)ディレクトフォース、半導体産業人協会、日本コーポレートガバナンス協会、日本監査役協会、日本食品工業倶楽部、各種三田会

3.講演の概要

今回は、「オリンピックと新興国スポーツ大会」というテーマで、中尾さん自身がヨット競技の選手として新興国スポーツ大会に参加され、経験された逸話を中心としてお話しいただきました。

新興国スポーツ大会では、母校の芝学園に所蔵されていた1936年ベルリンオリンピックで使われた日本選手団の国旗が使われました。この国旗は、ヒトラーが国威発揚に大いに利用したベルリンオリンピックでの旗であったので、戦後歴史の中に埋もれることに耐えられないという思いから、芝学園校長であった松本徳明氏らが密かに保管していたものと思われます。

ヨット競技で新興国スポーツ大会に参加したのは、慶大体育会ヨット部からFD級の柳沢さん、逗葉慶應会ヨット部からFD級の小林さん(銀メダル獲得)、ドラゴン級の藤山さん、一ノ井さん、内藤さん(銅メダル獲得)、フライハイト級の渡辺さん、中尾、加藤国際審判員の計8名でした。競技以外では、コスゴロー財閥家に招待されて宝石の原石をいただいたこと、試合後には軍用機でのバリ島へのバカンスというご褒美、物々交換により木彫りやジャワ更紗など多くの土産物を手に入れたことなど、懐かしい思い出です。

新興国スポーツ大会は、1964年の東京オリンピックの前年の1963年11月に、IOCを脱退したインドネシアのスカルノ大統領が、IOCに加盟していない中華人民共和国や東京オリンピックをボイコットしようとする動きのあったアラブ諸国などを誘って、反オリンピックの大会として開催されたものです。翌年に東京オリンピックを控え、オリンピック担当大臣の川島正二郎氏のとった日本の対応は、新興国スポーツ大会には個人の資格で参加する形をとってIOCに顔を立て、インドネシアには国の代表として参加することによりスカルノ大統領の顔を立てました。

新興国スポーツ大会に対してこのような日本の対応により、この大会に参加した51か国,2,700人の東京オリンピックへの招致に成功しました。その結果、東京オリンピックは94の国と地域の参加を得ることができ、大成功となりました。このような経緯から、好むと好まざるに関わらず、政治や外交がスポーツに関与してくることが理解できました。また、スポーツにはお金がかかることから、スポンサーなどの商業主義が入り込んでくることもやむを得ないのではないかと思われます。

2020東京オリンピックの誘致に関しては、中国その関連国や地域の応援を得るため、故加藤紘一氏が会長を務めていた日中友好協会が全面的にバックアップしました。結果的に、日本が誘致を勝ち取ることができました。一流アスリートでもないのに、オリンピックには不思議な因縁を感じています。

スポーツは参加者の皆さんに身近な話題でもあり、講演後には活発な意見交換が行われました。また、参加者の中にはヨットの経験者が二人も居られるという発見もありました。

5.懇親会

懇親会では、恒例により金原さんのご発声で乾杯した後、各自それぞれ食事とビール、日本酒、焼酎やワインなどを楽しみながら談笑いただきました。2時間半の飲み放題の時間でしたが、皆さんそれぞれの小人数での議論などで盛り上がっておりまし た。途中、 出席者すべての皆さんから近況などを報告いただき、たいへん有意義で楽しい時間を過ごすことができました。和気あいあいのうちに多くの情報交換ができ、親睦を深めることができたと思われます。

6.今後の予定

多摩会では、文化活動の一環として今後も会員相互の親睦と情報交換の機会を計画します。次回は2018年9月上旬頃を予定しております。多くの方々にお気軽に是非ご参加頂きたく、宜しくお願いいたします。

なお今回、多摩会幹事の高橋さんがご都合により欠席でしたので、田辺さんに幹事の仕事について色々とお手伝いいただきました。末筆ながら、心から感謝いたします。

文化活動委員会 多摩会幹事 川本佳史

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